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2000.11

未知の領域への第一歩

−ワンステップ上のExcel利用方法−

●すべてを使うことは無理でしょうが

このページにアクセスした方で、まさかMicrosoftのExcelを知らない人はいないと思いますが、私を含めてその機能のすべてを利用している人はほとんどいないでしょう。中には、単なる集計用として利用している方も多いと思われます。もちろんそれだけで十分であるかもしれませんが、今回はそんな方のために、専門家でなくてもできるもう一歩進んだ手軽で便利な利用方法についてお話したいと思います。

●データベースとして

Excelはデータベース機能が充実しています。かなり高度なカスタマイズも行えるため、通常の利用ではわざわざAccessを用いなくてもこのExcelで十分と言えるでしょう。そこまでの知識がなくとも例えば、顧客リストや従業員名簿、販売リスト等を作る際にもデータを項目ごとにセルに打ち込んでいくだけでデータの検索、集計、分析を行えるかなり有用なデータベースを手軽に作成することが出来ます。

また、オンラインで取引先との受発注が行われている場合には、そのデータをCSVという方式に変換することにより、そのままExcelで読み込むことが可能なため、再度データの打ち込みをしなくとも、Excelにおいて自社で利用しやすいデータベースの作成が可能となります。

●分析用として<ピボットテーブル>

せっかく作成したデータベースを集計や過去データの検索に利用するだけでなく、Excelには、その内容を多面的に分析するためにピボットテーブルと言う機能が用意されています。

これは、販売リストのデータベースに日付・商品名・販売額・支店名・担当者名・取引先名の項目が記載されていたとします。通常は、日付・商品・支店・担当者・取引先ごとに売上高を把握したい場合には、その都度集計をしなくてはなりません。しかし、このピボットテーブルを利用すれば、分析したい項目を縦軸と横軸に配置し、マウスで項目の入れ替えを行うことにより、一度入力されたデータをいろいろな視点から集計し直すことが出来るのです。

例えば、同じデータから「商品Aの取引先ごとの販売額ランキング」を表示した後にマウス操作で「担当者Xの月次販売額の変動」等への切り替えが可能になるので、多面的な項目ごとの比較が可能となり問題点の分析に役立つといえます。もちろん、前述の通りオンラインデータを取り込んでの利用も可能です。

この機能は非常に便利で、私自身も顧問先様ごとに月別の顧問料・作業時間からチャージレートの分析に(以前は、Excelにこの機能がなかったため、Improvというソフトを利用しています)利用し、新規顧問料・スポットのコンサルティング業務の料金決定や作業時間の分散等の業務効率化に役立てています。

●シミュレーション用として<ソルバー>

ご存じの通りExcelには再計算機能があるため、データを入れ替える度に計算結果が正しく再計算されます。この機能は、我々の業務では、データの入れ替えが頻繁に生ずる資金繰り表や一定期間ごとに同じ基準で作成するキャッシュフロー計算書、あるいはデータを入れ替えながら収束値を探る経営計画書の作成に大変適しています。

通常は、例えば経常利益5%を維持するための売上高を試算する場合、売上高を手入力により変動させながら、その値を探ることになるでしょう。しかし、それでは効率が悪いので、このような場合にはソルバーという機能が効果を発揮します。これは、これらの最適値の計算を自動的に行ってくれる機能です。(初期設定では、この機能は登録されていないためアドインから再インストールする必要があります。)

私自身の利用方法としては、遺産分割案の作成に際し、確かに第一次相続時に配偶者の税額軽減を最大限利用するような分割をした方が第一次相続時の相続税負担は小さくてすみますが、特に配偶者にも多額の資産がある場合には第二次相続時の税率がはね上がり、かえってトータルの相続税負担が増大することがあるため、このソルバー機能を用いて、第一次相続時に配偶者がどのぐらいの金額を相続するのがトータルで相続税負担が最小となるかを自作の最適遺産分割プログラムでシミュレーションを行っています。

また、同族会社の場合、役員報酬額をいくらにするのが、法人・個人を通じて全体の税負担が最小になるのかを計算する際にも役立てています。これらを手入力で再計算するのは面倒です。ましてや手計算ではほとんど一日仕事になるでしょう。(^^)

VBAまで覚えるとなるとかなり修練が必要となりますが、上記の機能はそれ程難しくありません。一度チャレンジしてみては如何でしょう。驚くほど便利であることに気が着くはずです。



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