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2000.7

新商品発売と言われてもね

−派手な宣伝の真意は−

●生命保険の逆ざや問題

今回は、私個人が巻き込まれたことなので、ちょっと表現がキツイかもしれませんがお許しを・・・

さて、第百生命が5月31日、日産生命、東邦生命に続き経営破綻しましたが、その原因はバブル時に融資した不良債権の問題と並んで高金利時に締結した保険契約の逆ざやに耐えられなくなったためと分析されています。そして、逆ざや問題は中位以下の生保だけの問題ではなく、国内生保全般がかかえる問題であるといわれているのです。

本来生命保険会社は、保険契約者から集めたお金を、保険契約者に約束した利息を支払った以上の運用することにより収益を獲得することを目指しています。しかし、昨今の運用難の状況下では、とてもバブル期に約束した高い利率の運用ができないので、保険会社は過去の蓄積を使って保険契約者へ約束した利息を支払っています。これが、逆ざやです。

例えば、バブルの当時に契約された保険の予定利率はだいたい年5.5%でした。今でもその利率が約束されているのですから昨今の低金利を考えれば、契約者にとっては、当時契約をした貯蓄性の高い保険契約は何とも魅力的な金融商品ですが、保険会社からしてみればとんでもない重荷です。ですので、国内生保はこの多額の逆ざやに苦しみそれを解消することを現在の至上命題としているのです。

●生命保険の「転換」とは

生命保険契約には、「契約転換」という制度があります。これは加入中の保険の積立金等を利用して、新しい保険に加入し直すことができる制度です。わかりやすく言えば、今まで乗っていた車を下取りに出して、新しい車に乗り換えるのに似ています。ちょっとちがいますが車の場合も、全く新規に車を買うより下取り価額を調整してくれるように、保険の場合も全く新規に加入するよりも、一般的には有利な価額で保険に加入し直せます

話は逆ざやに戻りますが、逆ざやを解消するには、保険会社としては、バブル時の予定利率の高い古い保険をできれば解約してほしい。それも、貯蓄性の高い保険を解約してもらい、掛け捨て型の保険に加入し直してもらうのが保険会社としては一番都合がよいことになります。また、募集代理店としては、既存の契約を続けられても手数料の入金がないため、できれば新規に保険に加入してほしいのです。そこで両者の利益が一致し、「転換」あるいは「下取り」といった言葉で、既存の契約を解約し、その解約返戻金を使って新契約への加入を勧めるのです。

もちろん、この転換自体が悪いわけではありません。以前もお話ししたように、ライフステージごとに必要保障額は変わるわけですから、柔軟に保険契約を見直すことは必要なことです。

しかし、ちょっとした特約や保障内容の変更になった新商品が発売になったからといって、予定利率の高い保険をわざわざそのためだけに解約し、新規に予定利率の低い新商品に加入し直す必要があるのでしょうか。きちんと説明すればそんなことを望む人はいないはずです。そんなことを望む人がいたら郵政省も定期貯金の集中満期の問題に悩むこともありませんものね。(^^)

●私の場合はこうだった。会社ぐるみなんでしょうね

私の場合、今から10年程前に母が内緒で>(^^)私に定期付終身保険をかけていたらしいのですが、突然セールスレディの方が訪れ、「今が保険の更新時期で、今度は、三大成人病になったら保険料を支払わなくても良いという特約にわずか数百円の負担で加入ができるようになった。お母さんには了解を取っているので、サインをして欲しい」と言われたのです。

まあ、自分が支払うわけでないのでどちらでも良いと思いその場でサインをしたところ、「今度、面接士の診査を受けてくれ」とのこと。「あれ?。何で更新なのに、また診査がいるんだろう」と思い保険会社の面接士が来たときにそのことを正すと、「更新でも診査がいるんですよ」と言うではないですか。明らかにおかしいので、一体どういうことなのかわからないので、説明をして欲しいというと、後日説明をしますといって、セールスレディが一枚の保険設計書を手渡したのです。

すると、そこに書かれていることと、母が聞いていること(彼女が理解していること)とは大きく違うことに愕然としました。 その保険設計書を見てみると、何と既存の保険は別に更新時期でも何でもない、予定利率5.5%の20年更新型の定期付終身保険だったのです。それが、予定利率1.5%の10年更新型の定期付終身保険に転換されていました。

結果として、確かに当初10年間は下取りの頭金があるため、月々数百円の支払額の違いですが、次の更新時には、保障額に多少の差があるものの、既存の契約を更新したときよりも保険料が1.5倍近くにも増えてしまいます。三大成人病になったときに保険料を負担しなくても良いと言うことが保険料を1.5倍にしてまでも付けるべきものなのでしょうか。それこそ、三大成人病になった時点で保険金が支払われる保険すらあるのに・・・>(^^)

おそらく、母には、新しい保険であることはどこかで説明していると反論するかもしれません。しかし、お客様の立場に立ったメリット・デメリットは説明していないはずです。説明していればこんなに不合理な転換には応じなかったはずです。実際、私の説明を聞いてがっかりし、即日新規の保険を解約したのですから。これは不完全な説明という明らかに業法違反行為ですよ。

もう一度聞きますよ。予定利率の高い保険を解約し、保険加入年齢を10歳も引き上げてまで新保険に転換した理由はなんですか。今度来たときは合理的なご説明をして下さいね。いつまでも待ってますから。>(^^)

●ちょっとがっかりです

私自身も生命保険に加入し、生命保険を利用したリスクマネジメントプランをお客様にご提案してきたものとして、少しがっかりしました。

最近は、外資系生命保険会社の営業スタイルはずいぶんと変わってきたと感じていたのですが、国内生保の営業姿勢は正直に言ってまだこんなことをしているのかという気持ちですね。もちろんすべての保険会社がそうであるとは言いませんが・・・。

私の友人も生命保険会社に多くいるためこんなことは言いたくはないですが、今後の期待を込めて言わせて下さい。「もう少し、営業スタイルを改めた方がいいんじゃないですか。ホントに信用されなくなってしまいますよ。

まあ、「そんなきれい事言ってる余裕はない」と言われそうですけどね・・・

商品名に「堂堂○○」なんて付けるなら、販売方法も正々堂々とやってほしいものです。(^^)

PS・今回はちょっと個人の感情にまかせたものになってしまいました。別に私はクレーマーじゃないですよ。>(^^)生命保険業界の改革を願っての発言とご理解していただければ幸いです。次からはもう少しニュートラルな立場で書いてみます。>(^^;

*その後、H12.8月にD生命保険は金融庁より業務改善命令が出されました。やはり組織的にこのようなことが行われていたようです。



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