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2001.1

3月決算で良いのですか?

−経営事項審査改正の影響−

●経営事項審査とは

経営事項審査とは、建設業者が公共工事を発注者から直接請け負う場合に建設大臣または都道府県知事が行う建設業者の経営に関する客観的事項の審査のことです。この経営事項審査の点数に基づいて建設業者のランク分けがされており、実質的に受注可能な工事の規模が決定します。

ですから公共工事入札に参加する企業にとっては、この経営事項審査を意識しない決算を組む企業はない程重要なものです。まあ、それ以外の企業では全然関心がないでしょうけどね(^^)

●大きいことはいいことだ?

以前は、大きな工事を受注するには、受注高が大きく資産が大きい会社である必要があるとの考え方から、完工高のウエイトが高く、経営状況もB/Sに基づく流動比率・当座比率、P/Lに基づく経常利益額にウエイトが置かれていました。

しかし、大手ゼネコンが破綻寸前状態となり、大きな企業=安全と言い切れなくなったことと、完工高は、業者同士の工事のキャッチボールによる水増しや経常利益は粉飾が横行することにより経営事項審査が企業の実態を表さなくなっていたことから、ここ2年間連続の改正で審査項目が大きく変更されたのです。

●ここでもキャッシュフロー

経営状況についての最大の改正点は、今までは利益という「評価」からキャッシュフローという「事実」に変更されたことです。その理由はキャッシュフローの潤沢な会社が安全で大きな工事の受注力のある企業であるという理屈であると思いますが、副次的には、はびこる粉飾の防止のためであると思われます。

  また、この他にも資産規模の大きい企業ではなく経営効率の高い企業が優遇されるような評価項目の改正が行われています。

これによって、今まではできるだけ資産規模を大きく、特に流動資産を大きくするような対策を講じていましたが、改正後はできるだけ資産を持たず、借入残高を少なくする対策が必要となりました。具体的には、固定資産は取得からリースへ、借入は証書借入による長期借入から、単名手形による短期借入で決算期には残高を減らすということが必要になってきています。

●決算月は必要運転資金の少ない月を

結論から言って、多くの建設業者が指定している3月決算は経営事項審査上は不利であるといえます。

なぜなら、通常は3月末の時点では最も工事未収入金と未成工事支出金の残高が多いからです。以前は流動比率に高いウエイトが置かれていたので特に問題はなかったものの、改正後は立替工事比率等に高いウエイトが置かれているため必要運転資金(工事未収入金+未成工事支出金−工事未払金)の金額ができるだけ少ない方が有利となったのです。

また、金融機関も3月決算であるため新規借り入れの要請も多く、3月で借入をしてしまうと大幅に総資産額がアップし、自己資本比率等の経営効率を図る指標が大きくダウンしてしまうからです。

では、何月決算が有利なのでしょう。答は簡単です。工事も完了し、入金も行われ、仕事も一息ついた6月が一番有利といえるでしょう。もちろん内容が伴ってのことですけれどね・・・



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