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2001.9

金融安定化保証後の無担保融資

−金融機関は二行以上とお取り引きを−

金融安定化保証って何?

長引く不況と金融不安の結果、金融機関が独自に担保を徴求し貸し付けるいわゆるプロパー融資よりも安全性の高い信用保証協会の保証をつけた融資(マル保融資)を優先する姿勢をとるようなった結果、従来一中小企業当たり35,000千円だった無担保保証枠を50,000千円に引き上げたにもかかわらず、中小企業者の資金繰りは逼迫することになりました。

そこで、政府は平成10年10月、緊急避難的に一中小企業者当たり50,000千円の従来の無担保保証枠とは別枠で最大50,000千円までの金融安定化保証という名の無担保保証枠を設定し、これを利用した中小企業者の資金繰りは一息つくことになったのです。

しかし、この制度は、多額の代位弁済額を生み出した上、構造改革を遅らせたと批判を受け、何度かの制度改正の後平成13年3月をもって廃止されました。その代わりに従来の無担保保証枠(以後「通常保証額」と言います)は80,000千円に引き上げられたのです。

私自身は、この制度は今日の不況を考えると、限度額は変えず、審査内容を厳しくするなどしても金融安定化保証制度自体は存続すべきではないかと思いますけどね。

●金融安定化保証の残債と無担保枠

さて、金融安定化保証の残債は、今後の融資にどのような影響を与えるのでしょうか。
信用保証協会の利用を前提とした「無担保かつ無保証人融資」については、市町村が行う「特別小口資金」都道府県が行う「無担保無保証人融資」が考えられますが、市町村が行う「特別小口資金」については、他に保証協会の保証残高がある場合はその時点で利用が出来ません。

また、都道府県が行う「無担保無保証人融資」については、金融安定化保証の利用残高と他の保証残高を加えたものが50,000千円以下でないと「無担保無保証人融資」は利用できません。もちろん今回申し込みの「無担保無保証人融資」の金額と他の保証残高の合計が50,000千円以下であれば申し込みは可能です。ただし、あくまでも申し込みが可能なだけで実際の融資が行われるかどうかは当然審査次第です。

これ以外の、「無担保かつ有保証人融資」については、通常保証額80,000千円(無担保無保証人融資を含む)と金融安定化保証50,000千円は原則別枠であるものの金融安定化保証の残高がある場合、両方の合計が100,000千円以下に制限されます。したがって、金融安定化保証の残高が20,000千円超の場合には、その分利用可能な通常保証額が減額されることになります。

もちろん実際の融資に際しては、金融安定化保証の残債を含めたトータルの借入額をもって、融資の実行を行うかどうかの判断が行われることになります。これは、国民生活金融公庫のマル経資金や無担保普通貸付についても同様であると言えます。当然ですね。(^^)

なお、これらの取り扱いは信用保証協会ごとに変わります。実際の融資申し込みの際には、必ずそれぞれの信用保証協会にご確認下さい。

●なかには、こんな融資もある

現在では無担保枠(有保証人)を利用した市町村による制度融資金融機関独自の融資商品が開発されています。中には、東京都葛飾区が行った制度融資を見てみると、無担保・代表者一名のみの保証で、金額7,500千円まで、期間6年、自己負担金利はナント0.3%さらに保証料は無料!とほとんど無利息に近いものもありました。これじゃ、他の借入を返済するか、Aぞら銀行の定期預金にしても利ざやが稼げちゃいます(^^)

さすがに、他の市町村でここまでやっているところは私は知りませんが、いくつかの市町村で低利で固定な制度融資を実施しています。本社がある自治体については、広報誌やインターネット等でこまめに情報収集をしておきましょう。意外に金融機関も知らない場合があります。(^^)

●いろいろなランクの金融機関とおつき合いを

金融安定化保証の時も、本店が県内にある金融機関で申し込むと保証人は代表者1名で良いものが、他県に本店がある金融機関で申し込むと代表者の他にもう1名の保証人を求められた等、保証協会によっては、地元金融機関が優遇されるケースがあります。あまり大きな声では言ってはいけないみたいですが(^^)・・・

また、やはりペイオフ解禁を考慮すると、財務基盤の比較的脆弱な中小金融機関のみとお取り引きすることは、決して好ましいこととは言えないと思います。

今後は、ペイオフ解禁をにらみ、(1)取引先の信用を高める都市銀行、(2)融資の際有利な地元地方銀行、(3)小回りの利く信用金庫をうまく組み合わせてお取り引きすることをお奨めいたします。
預金通帳が一杯増えますけどね。(^^)



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