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2003.2

視察のついでに観光しちゃうと

−海外渡航費の取り扱い−

●海外渡航費の基本的取り扱い

今日のようなボーダレス社会においては、海外工場の視察等、海外への出張も決して珍しいことではなくなりました。では、その際の旅費等については、税務上はどのような取り扱いをするのでしょうか。基本的には、業務遂行上必要なものであり、かつ、渡航のため通常必要とされる部分の金額については、旅費として損金算入が可能となります。逆に言えば、業務遂行上それ程必要ではない、あるいは金額が異常に高額であるものについては、その渡航者の給与(賞与)とされることになるのです。

●業務遂行上必要な海外渡航の判定

では、何によって業務遂行上必要か否かを判断するのでしょう。結論からすれば、目的・旅行先・旅行経路・期間等を総合的に判断することになります。

しかし、下記のものは原則として業務遂行上必要な海外渡航費には該当しません。
(1)観光渡航の許可を得て行う旅行
(2)旅行会社の主催する団体旅行
(3)同業者団体等が主催する団体旅行で主に「観光目的」とされるもの
ですから、旅行会社や同業者団体等の主催する団体旅行を利用し、そのうちの一部でいわゆる表敬訪問程度のものを行ってもそれは、業務上必要なものとは認められず、旅費として損金算入が可能なのは、直接表敬訪問に掛かった「現地での旅費等」のみとなります。

●夫人等同伴者の費用はどうなるのか

次に、業務遂行必要な出張であっても、そこに夫人等を同伴させた場合はどうなるでしょう。その場合は、たとえ業務上必要な出張であっても、同伴者の費用については、渡航者本人に対する賞与となります。

しかし、下記のように明らかにその海外渡航目的を達成するために必要な同伴と認められる場合には、同伴者の旅費についても損金算入が可能です。
(1)渡航者が身体障害者で補佐人の同伴が必要な場合
(2)国際会議への出席で配偶者の同伴が必要な場合
(3)同伴者が外国語が堪能等の特殊技能を持ち社内にかわりの適任者がいない場合
まあ、通常は無理でしょう。国際会議なんかお誘いが掛かるわけがありません。

●同業者団体の視察は注意

同業者団体等の「視察旅行」は注意が必要です。全日程が視察であれば問題ありませんが、一部に観光等が含まれている場合、損金算入分と渡航者への給与(賞与)分を振り分ける必要があるからです。具体的には非常に複雑な算式となっているため省略しましが、要するに旅行全日程を視察等の日数と観光等の日数に振り分け、全費用にそれぞれの占める割合を乗することにより、旅費としての損金算入額と渡航者への給与(賞与)の額を計算することになります。

さらに、視察等の割合が90%以上であれば全費用を旅費10%未満であれば全額が渡航者の給与となること、そして50%以上であれば「往復の航空券代」と「その他の費用」に区分した上で、「往復の航空券代」全額と「その他の費用」に視察等が占める割合をかけた金額の合計を損金算入できることになっております。

議員さんたちの視察旅行なんてどういう処理してるんでしょうね。理屈からすると全額渡航者の給与と言うことになりそうだけど(^^)



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