| ●上海=中国ではない |
先日上海の現状を視察に行ってきました。そのとき感じたことを4回に分けてご報告致します。
まず、はじめにご注意頂きたいことは、中国は、いくつかの省又は都市の連合体であり、それを北京が統括している状態であるということです。さながらUnited States of Chinaといったところでしょうか。
ですから、上海を見て中国全体を語ることは出来ません。特に上海は、中国政府の政策上、諸外国に発展の現状をアピールするために作為的に作られた面もあると思われるからです。
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| ●上海の現状 |
上海の発展の様子については、みなさんもどこかで見たり聞いたりはなさったことと思います。ですが、実際見た感想は、予想以上の発展をしているというものです。
わずか10年足らずで畑一面の浦東地区を東京以上の高層ビル集積地に変えてしまうのですから、そのスピードたるやすさまじいものがあります。ちょうど高度経済成長とバブル経済が一緒に来たような状況であり、日本人からするとそのスピードはうらやましくもありますが、ホントに大丈夫かなという不安を感じずにはいられません。
実際、2010年の上海EXPO(予定)までは、おそらくこのペースは変わらないだろうというのは大方の見方のようですか、その後はその反動が来ることは十分予想されます。日本のバブル崩壊を見ても、膨張のスピードが速ければ速いほど、その反動も大きいといえるかもしれません。
また、2010年は今から8年後であり、ちょうど畑一面の浦東地区が現状のようになるまでの期間でもあることから、現在は畑一面の西部地区が現在の上海の強力なライバルとなることも予想されます。それに、現在でも、大連でシリコンバレーのような大規模なソフトウエアパークが作られるなど、企業誘致の地域間競争も激化しており、上海の発展は、今後も約束されたものではないといえるかもしれません。
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| ●恐るべし上海人! |
今回の視察で一番驚いたことは、街の発展ではありません。上海人自体です。この上海人は、同じ中国人が首をかしげる程プライドが高く、悪く言えば自己中心的です。町中では一日中クラクションが鳴り響き、道路を走る車もどんなことがあっても人に道なんか譲りません。
自己主張が強く、何があっても絶対に謝りません。商売相手としては本当にやっかいな人たちです。そんな、プライド高き上海人が成功を手に入れたのですから、もう誰の批判も耳に入りません。今回の視察でも、短い滞在期間でしたが、「成功すれば私のおかげ、失敗したらあなたのせい」という感じを私の胸にキッチリ刻み込んでくれました。(^^)
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| ●貧富の差は日本以上。それが発展の原動力に |
発展に沸く上海ですが、その結果貧富の差が拡大し、40歳代でリストラされた人たちは、古い街並みの地区で生産性の低い自営業を営んでいる反面、30歳代の比較的収入の高い層は郊外での一戸建て(上海では別荘という)取得がブームとなっています。
実際に、今回一件のお宅をお見せ頂きましたが、RC・建坪60坪で建物の建築費が1,000万円強。それに内装が300万円程度とのことでしたが、非常に立派な家でした。日本で同じモノを建てたら
5,000万円ぐらいは掛かるのではないかと思われます。
上海人の所得水準は、一般的な市民で月額20,000円から40,000円程度。日本の1/5以下といったところでしょうか。それでも中国全体の平均が日本の1/20程度であることを考えると非常に高いといえます。
反面、上海の物価は世界で7番目に高いらしく、日本製品だと日本の70%位からモノによっては日本より高いモノも多くあります。値段は、所得水準からするとかなり高めであるにもかかわらず、収入も高く消費意欲が旺盛な若年層は、日本で手に入るモノやサービスはほとんど持っていると言っていいでしょう。実際、今回視察させて頂いた大手家電メーカ−S社でも日本と中国の同時販売戦略をとっているとのことでした。
若年層が所得と不釣り合いな高額商品の購入するのは、将来への仕事の不安が全くなく、消費意欲が高いことに起因しています。この点もなんだか日本のバブルそっくりなような気がしますね。
日本と上海の消費に対する一番の違いは、日本人はだいたいのモノを手に入れ、お腹一杯。上海人はまだまだ手に入れたいモノがたくさんあるためハングリーというところでしょうか。
それに、高層マンションの外壁にエアコンの室外機を付けてしまったり、あれだけ高層ビルが建っているのにホテル以外のレストランで水洗トイレに紙が流せない脆弱なインフラや、日本じゃ人体の影響が懸念されるリニアモーターカーの建設など、「とりあえずやってみよう。あとのことはそのとき考えればいいじゃん」というおそろしく身勝手な理論がまかり通る街です。まさに「遠慮無用、やったモン勝ちの国」それが上海です。
よく言えば、「変化を恐れないバイタリティ」。それが、上海発展の最大の原動力かもしれません。でも日本人にはついていけません。ものすごい疲れます。(^^)
次回は、実際に上海に進出した日系企業の様子についてお話しします。 |
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