| ●今回の訪問先 |
今回の視察先は、日系大手家電メーカ−S社の日中合弁企業、日系企業の進出をサポートする会計事務所、法律事務所、日本のNTTコミュニケーションズで10年勤務された上海人が設立したIT関連企業の4社でした。この場を借りて、視察を受け入れて下さった方々に厚く御礼申し上げます。まあ、このページを読むことはないでしょうけど(^^)
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| ●「WTOの加盟」これが契機に |
視察先4社すべてから発せられたキーワード、それが「WTOへの加盟」でした。
世界貿易機関(WTO)への加盟により、今までの特殊な国から、同じルールで戦う国に「名目上」はなったことになります。
高い税負担の生じていた中国国内での再販が認められるようになったことから、中国は「世界の工場から一大消費地」へと変貌を遂げることになるであろうと言うことはもうご承知の通りでしょう。
反面、ダンピング提訴対策のために最低輸出価格が設定等され、関税引き下げによる収入源を補填するため罰則及び罰金が強化されたり、非常に頻繁に規制が改正されたりと進出企業にとっては、頭を悩ませる問題もさらに多くなってきたようです。
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| ●なぜ、上海に進出するのか |
なぜ、上海に日系企業は進出するのか。「それは人件費が安いからでしょ」多くの方がそう答えるでしょう。ですか、実際のところ、上海人はプライドが高く労務管理には不向きであり、人件費の面だけで考えるならばまじめなタイ人やインドネシア人ならば上海の1/3の人件費で済むはずです。
それでも、多くの日系企業が上海に進出するのは、上海が鉄等の一次産品の供給が安価で安定的なことと、物流インフラが非常に良く整備されているため一大消費地中国への物流拠点として他の東南アジア地域よりも優れているからだとのことです。
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| ●順風満帆な企業はほとんどない |
文化の違う国進出するのですから、進出企業は多くの苦労をするのは当然のことかもしれません。
ですが、それでも上海進出は、日系企業にとって難しいようであり、順風満帆な日系企業はほとんどないと言うのが現状のようです。
特に、コピーの問題は深刻だそうです。実はまだ中国には、高い技術を持つ企業は少ないものの、日本製品をバラしてそのまま金型を起こし、そっくりな商品をすぐに作り出してしまうとのこと。それも、「この部品は何に使うのかよくわからないけど、とりあえず付けておけ」ってな感じだそうですのですから。
現に、今回の視察でも同行者の中に半導体関連企業の方がいたので、同業者の視察がしたいと申し入れたところ「ほとんど違法コピーの生産なので見られると困る」とことごとく断られました。(^^)
それでも、中国人の求める品質は、現在の所それ程高くないため、値段の安いコピー商品はよく売れるそうです。結果的に、高い日本製品を売るためには、一部の知識層以外は日本製品=高性能というイメージがないため、CMによるブランドイメージ作りが最も重要であるとのことでした。中には、中国最大の家電メーカー、ハイアールのように、24時間修理サービスを売りにブランドイメージを構築する戦略をとるところもあるくらいです。
現在日系企業で一番議論になっているのは低廉な中国品質で勝負するのか、高価な日本品質で行くのかということだそうです。そこからわかることは、なんだかんだ行っても中国製は材料から製造工程まで違い、日本の規格のモノとは全く違うモノだということです。中国製の値段が安い理由は、どうも人件費だけではないようです。
結果的にM社は中国品質、S社は日本品質で当面は勝負をするようです。今後、中国人が高品質思考に変化してきた際にどちらの戦略が正しかったのか興味があるところです。
次回は、上海進出企業が直面する問題点についてご説明したいと思います。
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