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2003.6

制度融資の金利も業績次第

−企業活力強化資金のご案内−

●デフレ対策の一環として

竹中金融担当相の持論通りいよいよ不良債権処理が加速してきました。そこで体力の弱った金融機関は、デフレによる担保価値の下落懸念から新規のプロパー融資には非常に慎重になっています。それどころか回収の難しい大口の問題債権先ではなく、比較的容易に回収の出来る中小企業から貸し剥がしに躍起と言うのが現状でしょう。

そのような環境の中、多くの中小企業が頼りにしているのが、用保証協会の無担保保証制度、特に保証人も必要としない都道府県の無担保無保証人融資等でした。しかし、長引く不況で既に枠一杯を使ってしまい、資金繰りが逼迫している企業も多く見られます。

●企業活力強化資金とは

企業活力強化資金とは埼玉県が実施する新しい無担保無保証人の融資制度です。従来の県無担保無保証人融資(現在は代表者の保証がいるため「小規模事業資金」といいます)との違いは、小規模事業資金が当初から金利が定められているのに対し、この融資では融資利率が金融機関の格付けスコアリングシステムによって個別に定められるということです。

融資実行まで1週間以内を謳い文句にスピーディな審査を売り物にしていますが、実際には金利は2-5%程度(H15.4月現在)と他の制度融資と比べて高めです。

◆この資金に特有の要件(最大で50,000千円まで利用可)

1 業歴2年以上で2期以上の確定決算を実施していること。
2 過去1年以内に条件変更が行われていないこと。
3 債務超過でないこと。
4 金融機関と6ヶ月以上の取引実績があること(大口貸付のみ)
   *このほかに一般的な制度融資利用の要件が加わります。

                                             詳しい利用条件はこちら
●制度融資を受ける際は常にその順番に注意せよ!

ここで注意すべき点が一点あります。それは、他に保証協会の融資残高がない方がすぐにこの制度の利用を検討しても良いかということです。

これは、再三にわたりお話ししておりますが、別の制度融資である市町村特別小口資金の利用条件に「他に信用保証協会の保証残高がない者」と書かれているため、1円でも他に信用保証協会付の融資の利用残高がある状態では、市町村特別小口資金の利用は出来ないことになります。

つまり、先にこの企業活力強化資金を利用してしまうと、自ら有利な無担保無保証の制度融資枠を縮めてしまうことになるのです。

ですから、無担保無保証人での資金調達枠を最大にしたいのであれば、まずは(1)市町村特別小口資金の利用をし、その利用融資枠が一杯になった後に、(2)都道府県の小規模事業資金、そしてそれをもすべて利用してしまった場合に(3)企業活力強化資金を利用する必要がといえるでしょう。

残念ながら、金融機関も現在推奨している融資を優先してすすめてくる場合がある(特に金融機関が金利を自由に決められる融資を優先しがちです)ので、自分自身で「どんな制度融資をどんな順番で利用するのが良いか」を判断する必要があるのです。

●とりあえずは、何が何でも利益を!

市町村特別小口資金にしても都道府県の小規模事業資金にしても、その利用条件に、「市町村あるいは県民税の所得割又は事業税」の納税のある企業という項目があります。つまり金額の過多はそれ程問わないがどんなことをしても黒字じゃないといけない!と言うことなのです。

また、上記の他にも国民生活金融公庫が実施している通称「マル経融資」というものも最大で10,000千円(通常枠5,500千円+特別枠4,500千円)まで利用が可能です。こちらは保証協会の利用もなく非常に利用価値の高い融資ですが、国民生活金融公庫としてはかなりリスクの高い融資となるため、こちらは利益の金額の過多はそれ程問わないと言うわけにはいかず、やはり、返済財源(当期利益+減価償却費)が年間返済金額を上回る必要があるということが利用可否の目安になるようです。

そして、今回ご紹介した企業活力強化資金についても債務超過であればもともと利用できず、それ以外でも業績によって融資条件が大きく変わってくる可能性があるのです。

ですから、いずれにしても、信用力の乏しい中小企業は、まさか、架空の売上高を計上するようなことは出来ませんが、可能な限りの手法を駆使してまずは利益を確保し、無担保無保証人での資金調達枠を確保することによって、この長期化する不況を乗り切るしかありません。

学者さんたちに「そんな企業はすぐに退場すべき」なんて簡単に言われるわけにはいきませんからね。学生に自分の本を売りつけることしか考えてない学者さんの方が最初に退場して欲しいくらいです。(^^)

*制度融資の利用条件は自治体によっていろいろ利用条件が異なります。ご利用の際には、まずは法人所在地の公共機関にお問い合わせ下さい。

*当制度はH15.6.30をもって受付が終了されましたが、埼玉県信用保証協会の「特定保証ファンド」
が改正されたことにより、同様の融資が利用できます。



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