| ●低金利時代の余剰資金活用法 |
低金利時代といわれてからかなりの年月がたちましたね。今後の金利動向を明言することは誰にも出来ないでしょうが、多く方はしばらくの間はこのような金利が続くと考えているのではないでしょうか。
そのような中、皆さんは余剰資金をどのように運用しているのでしょう。不動産であったり、株式であるかもしれません。それらの運用は当然リスクを伴いますが、中には「リスクを伴わずにこの低金利時代でも年率2-3%の運用が出来る」と言われている商品があります。それが住宅ローンの繰上償還です。
まあ、日本中で余剰資金を設備投資に回さず、まずは借金返済に回しているのですから景気が良くなるわけありませんよね。(^^)
|
●繰上償還の意味
|
繰上償還を知らない人はいないと思いますが念のためにご説明すると、借入金を約定期限よりも早く返済することにより支払利息の総額を軽減すると言うことです。
見方を変えれば借入金付の不動産は銀行のものであり、借金返済によってはじめてその不動産を購入しているのと同じですから、繰上償還をしても全体の資産の構成を見ると単に現金が減って不動産が増えるだけなのですが、心理的にもどんどん返済期間が短くなるのは楽しいようで、利用者は増加の一途のようです。中には、それこそ三度の飯より繰上償還好きが好きなんじゃないかというぐらい余った資金はみんな住宅ローンの返済に回してしまう人もいますね。(^^)
もちろん、余剰資金を手元に置いておくよりは、支払金利総額が確実に軽減されるのでメリットはありますが、余剰資金がはじめからあるのであるならばその分借入金額を削減すれば結果は同じです。ただ、返済期間中に余剰資金が生じたのであれば「サラリーマンや公務員の方」にとってはやはり魅力的な余剰資金活用法であるといえるでしょう。
|
| ●住宅ローンと事業資金融資 |
わざわざ「サラリーマンや公務員の方は」と書いたのはどうことでしょう。これは、私が「経営者の方は住宅ローンの繰上償還を慎重に行うべきだ」と思っているからです。
つまり、特に中小企業のオーナーにとっては法人も個人も一体である場合が多いのに、一生懸命住宅ローン返済をした一方、法人の運転資金が枯渇してしまうなんて言う本末転倒が生ずる場合があるからです。
確かに、住宅ローンの利息は所得計算上、住宅ロ−ン控除を除いては必要経費算入が出来ずに事業資金融資よりこの点では不利です。ですが、今の不況下で金利がどうかを考えるよりも返済額が償還可能かどうかの方が重要なのではないでしょうか。
繰り上げ償還をすれば、担保余力が増すのでその分事業資金調達が出来るので結果は同じじゃないかと考えていますか?答えはNOです。
金融機関は「住宅ローンは手間も掛からず焦げ付きの心配も事業資金よりはるかに低い」と考えています。これは、「人は一食抜いても、何とか住宅を維持しようと必死に返済をする」と考えているからです。その結果、住宅ローンは事業資金融資に比べると、同じ資産であっても圧倒的に担保の掛け目が高いのが現状です。ですから、特に不動産価格が下落している今日では住宅ローンの返済した分について、事業資金を貸してくれと言っても必ずしも資金調達が出来るとは限らないのです。
それに、もし自宅を担保に事業資金を35年ローンで貸してくれって金融機関に言ったって、まずどこにも相手にされませんよね。(^^)
ですから、いつ何時どれぐらいの資金需要が発生するかがわからないオーナー経営者が余剰資金を住宅ローンの繰上償還に充てるのは慎重に行って欲しいと言うことなのです。
|
| ●これは便利!オーナー経営者にピッタリの住宅ローン |
余剰資金について、繰上償還により支払利息総額の軽減を図りたいが、いつ資金が必要になるかわからないと言うオーナー経営者にお勧めの住宅ローンがあります。
それは、新生銀行の「パワースマート住宅ローン」です。これは、通常の住宅ローンと基本的な仕組みは同じですが、繰上償還をしても、その後資金が必要になった場合には、当初融資設定金額まではいつでも住宅ローン金利で資金の借り入れが出来ると言うことです。これなら、とりあえず余剰な資金は積極的に住宅ローンの繰上償還に充当しても、いざ緊急に資金が必要な場合いつでもその金額を引き出すことが出来るのです。
しかし、一旦返済した金額を再度借り入れした場合、その金額については団体生命保険が適用されないので注意が必要です。
また、東京スター銀行の「スターワン住宅ローン」のように普通預金残高と借入金額が両建てになっている部分には金利がかからないという商品もあります。これであれば、余剰資金については、いつでも引き出し可能な状態にしながら、実質的に繰上償還をしたのと同じ効果を得られます。
(ともにH15.4.1現在)
両者の繰上返済の効果を比較すると、新生銀行の「パワースマート住宅ローン」が「期間短縮型」であるのに対し、東京スター銀行の「スターワン住宅ローン」は「月々返済額圧縮型」であるといえるでしょう。
「えっ、なにが余剰資金だよ、こっちは約定通りの返済だって一杯一杯だ!」ですって?(^^)
|
|