| ●中小企業挑戦支援法 |
会社を設立する際には、原則として株式会社であれば1,000万円、有限会社であれば300万円以上の資本金が必要とされており、この規制がベンチャー設立を妨げていると言う批判が強くなってきました。そこで、H15.2.1から一定の条件の下に、これらの最低資本金を満たさない会社設立が認められるようになり、資本金が1円であっても株式会社を設立することが可能となったのです。
では、どのような会社であれば最低資本金を満たさない設立が可能なのでしょう。それは、「創業者」であることを経済産業大臣に確認された者が設立する株式会社及び有限会社とされております。
なお、あくまでも設立の日から5年間について最低資本金規制が適用されないだけであり、設立から5年以内には増資をして最低資本金を満たすか、合名・合資会社を含めて組織変更する必要があります。もし、それらを行わない場合設立から5年経過の日をもって会社が解散となってしまうので注意が必要です。
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●実は個人事業者の法人成りでも可能
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上記の「創業者」とは、「事業を営んでいない個人」で2ヶ月以内に新たに会社を設立し、その会社を通じて事業を開始する具体的な計画を有するものとされています。ですから、原則として対象者は
給与所得者や専業主婦、学生等が予定されることになり、反面、個人事業者や法人の代表取締役は適用除外と言うことになります。
では、個人事業者が法人成りする際や代表者が新たに会社を設立する際には利用できないのでしょうか。結論から申し上げて「利用は可能」です。つまり、本来は適用除外ですが、個人事業者が事業廃止届を、代表取締役は辞任届を提出することにより、「創業者」となって、最低資本金を満たさない会社設立が可能になるのです。
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| ●1円株式会社の注意点 |
設立時の手続面では、郵送でも可能な確認申請手続き以外は通常の法人設立と全く同じであり特段に複雑な手続きではありません。
代わりに、(1)経済産業局への会社設立届出(2)純資産が最低資本金額を超過するまでの配当制限(3)経済産業局への毎営業年度後の計算書類提出という制約及び手続きが課されています。
今までであれば有限会社設立を選択していた方が、対外的な信用獲得のためこの特例を利用し株式会社を選択なさる場合もあると思われますが、この場合、株式会社では有限会社と異なり、2年に一度の役員変更登記(この他、監査役の変更登記も必要)が必要となり、これを怠ると数万円程度のペナルティが課されるので注意が必要です。
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| ●消費税の免税期間をフル活用! |
また、5年以内に増資をしなければならないため、結果的に設立費用と増資費用が重複して必要となるため、最初から資本金を用意できる方があえてこの特例を利用しようとすると無駄なコストが発生することになります。
しかし、下記の点であえて無駄なコストを支払ったとしてもこの特例を利用し株式会社を設立した方がメリットがある場合があります。それは、消費税の免税期間の問題です。消費税については、原則的に設立当初の2期間については納税義務者となりませんが、資本金1,000万円以上の会社は、設立初年度から納税義務者となってしまうのです。
ですから、対外的な信用を獲得するため設立当初から株式会社形態を選択すると今までは自動的に初年度から消費税の納税義務者となってしまいましたが、この特例を利用し、設立2期間は資本金を1,000万円未満としておき3期目以降に1,000万円に増資をすることによって、対外的な信用獲得と2年間の消費税の納税義務免除を手にすることが出来るのです。もちろん、消費税の還付も受けられないため、設立当初の課税仕入が大きい場合、あえて、課税事業者選択書を提出する必要がある場合もあります。
消費税2年間支払わなくてもいいのか。私も1円株式会社設立しようかな。あっ、でもそうなると税理士の「廃業届」提出しないと(^^)
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