| ●もっとも粉飾しやすい項目、それは・・・ |
もっとも粉飾しやすい項目は何かと言われれば、その答えは棚卸資産ということになるでしょう。それは、外部からの検証がしにくいことと、架空売上高計上や買掛金未計上のような粉飾の場合、その分消費税の支払額が増加してしまうのに対し、この棚卸資産の粉飾ではそのような影響がないからです。
では、これらの粉飾を見抜くにはどうしたらよいでしょう。まずはやはり実額での変化に着目します。つまり売上高の伸びと比較して異常に在庫額が増加しているのであれば、それは粉飾か不良在庫の発生が懸念されます。
また、在庫金額を平均月商で割った在庫回転期間を3期間比較してみて、その回転期間が大きく伸びている場合には、同様に粉飾か不良在庫の発生の可能性大です。さらに粗利率が大きく改善されている場合は、まず状況証拠は真っ黒です。
このような在庫の粉飾を排除した経営状態を分析するにもキャッシュフロー計算書や資金移動表は非常に便利で、ここから計算される経常収支比率を重視した方が良いでしょう。
これは余談かもしれませんが、適正な損益計算を求めるためには必要でも、会社が所有する財産の価値を求めるのであれば、在庫を取得原価で評価すること自体に問題があるといえます。というのも、まず取得価額ですべての棚卸資産が現金化出来るという可能性は低いからです。
さらに、会社の清算価値を求めたいのであれば、在庫について私は帳簿価額の10%で評価するようにしています。実際に換金してみると結構この数値が良い線であることがわかります。そうなるとそもそも決算書自体何を表しているのかわからないですね。(^^)
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●雑科目では仮払金と貸付金が怪しい
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預金や売上債権、棚卸資産以外の資産科目を銀行は雑科目と呼んでいますがその中で注意をしているのは仮払金と貸付金です。
仮払金は前期以前の法人税の支払額や期末月の仕入支出、融通手形の相手科目が含まれている場合もあり、それらのほとんどが資産性がないため非常に丹念に明細を調べています。
また、金融機関からの決算内容に対する問い合わせで一番多いのは貸付金です。これは社長個人の引き出し金や不良債権、支援企業に対するもの等回収可能性の低いものも多く含まれている可能性もあるため、銀行員向けのテキストには、回収が確実なもの以外はすべて資産性なしとして処理しろと書かれたものもあります。
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| ●固定資産は時価評価が基本 |
不動産の場合、全く決算書の数値は意味のないものといえるでしょう。それは取得原価から減価償却費を損益計算上記載しているにすぎず、全く時価を反映していないからです。ですから、まずは時価で評価し直すことを基本とします。
これ以外でも、減価償却費を限度額まで全額計上すると赤字になってしまう場合、減価償却不足を発生されることになりますが、その場合でも法人税の別表にそのまま減価償却不足額として計上する税理士はいないらしい(^^)ので、時系列で償却費を計上しその変化から償却不足発生の可能性を把握する可能性があります。
ただ、金融機関は当期利益+減価償却費を長期借入金の返済財源と考えているようで、この減価償却費が少なく計上されていれば、その分返済財源を低く評価し、借入可能限度額を引き下げているようです。
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| ●関係会社間取引はものすごく怪しい |
この他にも、関係会社間取引は注意が必要です。特に同業の系列を抱えているグループの場合、売上高をキャッチボールして売上高を水増ししたり、固定資産を高値で売却して益出し、その代金がそのまま貸付金となっていたりで、回収可能性や利益額に疑問が生ずる場合があります。
中には、計画倒産をたくらんでいる場合もあるので、このような先に商品納入をする場合は、細心の注意で動向に目を光らせなければなりません。
なんか書いていて楽しくないですね。次回で最終回にします。(^^)
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粉飾決算の発見方法についてもっと詳しくお知りになりたい方はこちらをどうぞ
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