| ●受取手形はどんなもの |
このサイトを見ている方でまさか受取手形は何かを知らない方はいないと思いますが、実際にその記載方法や法的効力をきちんとこたえられるかと言われると一瞬躊躇してしまう人もいるでしょう。
正直に言っちゃいますと、税理士の私も独立するまで、お客様が記載した手形記入帳は見たことがあっても、ホンモノの手形は見たことがありませんでした。もちろん記載方法なんて知りませんでしたよ。だってサラリーマン税理士ですからね。(^^)
さすがにこのスペースで手形のすべてをお話しすることは出来ないので、今回は「どんな手形は得意先から提示されても拒否すべきか」についてお話ししたいと思います。
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| ●記載内容に漏れはないか |
まずは、当たり前のことですが手形の記載事項が完全なものであるかを確認する必要があります。具体的には下記の事項についてチェックすると良いと思います。
| 項目 |
チェック事項 |
| 手形金額 |
約束通りの金額か
チェックライターで記載されているか
手書きの場合は漢数字で書いてあるか |
| 受取人 |
自分の名前が正確に記載されているか
(空欄の場合も結構あるが、出来れば記載してもらう) |
| 振出人 |
振出人の住所・氏名が記載され、捺印されているか
署名者には振出権限があるか |
| 支払期日・振出日 |
支払期日・振出日は記載されているか
日付は暦にある日付か |
| 訂正箇所 |
金額を訂正した手形は受け取らない
訂正は正しく行われているか
訂正者の印はあるか |
| 収入印紙 |
印紙が貼ってあり、消印されているか
印紙の額面は正しいか |
参考:手形・小切手の知識−多比羅 誠 著−
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| ●裏書手形はもらってもよいのか悪いのか |
手形の裏面に署名押印をするということは、「万一手形の振出人がその金額の支払いが出来ない場合には、私が支払を行います」という意思表示をするということです。
ですから、受け取る方から考えれば振出人から直接もらった手形(自振手形)より多くの裏書人がいる裏書手形(回し手形)の方が安全性は高いということになります。
しかし、問題はそんなに簡単ではありません。あまりに裏書人が多い手形はいくら請求出来る相手が多いからといって安心と言うことにはなりません。「銘柄の悪い手形はジョーカーのように次々回されるので裏書人の多い手形はもらってはいけない」と多くの手形解説書に書かれているのはそのためです。個人的には、「そんなこと書いている人は、実は手形を自分で扱ったことはないんじゃないか」と思うんですけどね。だって、ホントにそんなこと言ってたら、商売出来ないですからね。(^^)
ただ、中小企業経営者の行動を見てみると「うちはこんな良い先と取引しています」というところを見せるためなのか振出人の良い手形を割引せず、あえて仕入先に回したりする例があります。また、悪い手形を回してしまい後で「不渡り買い戻しの請求をされると自社の信用に傷が付く」と出来るだけ良い手形から仕入先に回す方もいます。
ですから一概に裏書人が多い手形はすべてダメというわけではなく、やはり、振出人や裏書人の信用状況によって判断するということになるでしょう。
しかし、そんな中でも、裏書人が連続していない法的要件不備の手形はもちろん、裏書抹消記載のある手形や無担保裏書手形はいわく付きの場合が多いので、受取を拒否した方が無難です。
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| ●銀行の信用照会にはどれだけの効力があるか |
では、その振出人等の信用状況を確認するのに、「銀行に割引に出してみる」なんて書いてある解説書もありますが、いくら振出人が不良の「雑手」でも割引依頼者に資力があれば余裕で割っちゃいますよ、銀行は。こっちが「この手形大丈夫なの?」って聞いても「ああ、御社だったら手形なんてナンだって良いですよ」って答えますから。(^^)
また、金融機関に信用照会の問い合わせをしてみるという手法もあるでしょうが、実際には、特に相手先企業のことを知らない「信用照会担当の女性」が配置されている場合があったりで、その信憑性にはあまり期待しない方がよいでしょう。私の知り合いにも「金額の小さい手形は相手先も聞かずに問題なし!と答える」と言う奴までいますからね。
そもそも、金融機関だって「もうすぐ破綻する」と思っていても、それは言えないでしょう。守秘義務もあるんですから。残念ながら、金融機関同士の信用照会は「ここまでちゃんとチェックしましたよ」という担当者の責任回避手法ぐらいに思っておいた方がよいと私は思います。
やはり、金額の大きい取引をする場合には、コストを掛けてでも信用調査を依頼するのがよいのではないでしょうか。これも数値が1桁違っていたことがあったりと、絶対の精度があるわけではないので盲目的に信ずるのは危険ですが、本当に信用不安がでていると調査依頼件数も増えるようなので、ある程度の危険信号はつかめる場合があるのです。
ただ、私は、ものすごくいい加減な友人がそのレポートを書いていたことがあるので、その大手調査会社Tのレポートは信用していないですけどね。・・・(^^)
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