| ●税理士がDMをガンガン。 |
何処で調べてきたのか、マンションを建設中の私のお客様の所に、会計事務所から「ご存じですか?マンション建築費の消費税が戻ってきます!!」なんて言う派手なDMが届きました。
まあ、そんなDMを送られてきた以上、顧問税理士としては放っておくことも出来ないので、どんな場合には、マンション建築費に関する消費税であっても還付の対象になるかを、今後の同じような問い合わせのためにもご説明させて頂きたいと思います。
あれ?ここで説明しちゃうと、「消費税還付セミナー」までやっている人の営業妨害なんですかね。(^^)
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| ●本来、居住専用マンション建築費の消費税は控除されない。 |
預かった消費税(仮受消費税)より支払った消費税(仮払消費税)の方が大きい場合、その差額が申告により還付されることはご存じだと思います。
ただし、その控除対象となる消費税額は、あくまでも課税売上を上げるために必要となった支払消費税のみであり、非課税売上である居住用の家賃を獲得するために支出した居住専用マンションの建築費についての消費税については、本来、控除対象の消費税とはならないのです。
ですから、居住専用のアパートやマンションのみを建築した方は、原則として消費税の納税義務のない代わりに、マンション建築費に関する消費税の還付も受けることは出来ないことになるのです。
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| ●一括比例配分方式と個別対応方式 |
では、課税売上と非課税売上が混在する場合はどうでしょしょう。例えば、一階が事務所用で、残りが居住用のマンションを建設した場合が考えられますが、その場合、課税売上高(事務所賃料)を獲得するために必要だった支出に関する消費税と、非課税売上高(居住用家賃)を獲得するために必要だった支出に関する消費税に分けた上で、課税売上高を獲得するために必要だった建築費等の支出に関する消費税のみを控除対象の消費税とするのです。(課税取引・非課税取引に共通部分の支出に関する消費税については、その売上高の比率で按分します)これを個別対応方式と言います。
しかし、納税者の選択により、支払った消費税額全体に全体の売上高に対する課税売上高の割合を掛けた金額を控除対象の消費税額とすることも出来るのです。そして、これを一括比例配分方式と言います。
ですから、上記のような場合であれば、本来事業開始初年度は消費税の納税義務のない方でも、あえて消費税の課税事業者となる届出を出し、この一括比例配分方式を採用することによって、かなりの部分の建築費にかかる消費税を還付される場合もあることになります。
ただし、あえて、一旦消費税の課税事業者を選択してしまうと、本来は納税義務がない場合でも、その後2年度(場合によっては、初年度を含めて3年度)は、消費税の納税義務が生じてしまうことになりますので、それらの期間合計で課税事業者選択をすべきか否かを判断する必要があることになるのです。まあ、居住用部分が大部分であれば、そもそも預かる消費税も少ないので納税額も少ないでしょうけどね。
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| ●作為的な契約は危険。果たして税法が予定した効果なのか。 |
さて、上記のようなケースや従来駐車場経営をしていた方が、その土地に居住用マンションを建設した場合にこのような方策を選択することは、税法も予定していることであり、まさに合法的な節税といえるでしょう。
しかし、
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店舗や事務所用の部屋だけを作為的に建築費支払年度に賃貸をする。 |
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駐車場だけを先行して建築費支払年度に賃貸をする。 |
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工事現場にジュースの自動販売機を設置し、建築費支払年度に売上を計上する。 |
さらに、それらを消費税課税期間短縮特例を用いて、その期間の課税売上割合を故意に高めるような契約としていた場合、その取引に経済合理性がなく、主たる目的が消費税の還付と認められると、私個人としては、これは節税ではなく租税回避行為といえるのではないかという疑問も感じます。
すべてのセミナーでそのようなことをアドバイスしているとはとても思えませんが、不特定多数の方にこれらの手法をお勧めする勇気は私にはありませんね。
本当に、こっそりとやって欲しいものです。あれっ?それじゃ、私も書かない方が良かったかも。(^^)
*第3年度に大幅に課税売上割合に変動があった場合、追加で消費税を納付させられる場合もありますが、その時点で免税業者になっているか、それ以前に簡易課税の選択をすることによって、回避出来る場合もあります。(消費税法33条)
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