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2006.4
株式会社移行の損得

−特例有限会社のたどり着く道−

●新会社法で有限会社が廃止され、株式会社に統一

今年5月施行予定の新会社では、従来の有限会社法は廃止され、以後設立される法人は株式会社に統一されることになります。

有限会社は、「商号変更」のみで、株式会社に移行することがすることも可能ですが、経過措置として、従来どおり有限会社として存続することも可能です。

そこで今回は、従来の有限会社が新会社法施行に伴い、株式会社に商号変更するか、あるいはそのまま「特例有限会社」として存続するのではどのようなメリット・デメリットがあるか検討してみることにします。

●株式会社移行と特例有限会社存続のメリット・デメリット

「株式会社移行」の「特例有限会社存続」に対するメリット・デメリットには、下記のようなものが考えられます。

メリット デメリット
●対外的なイメージが良い。 ●有限会社にない決算公告義務がある
●商号変更のみなので組織変更に比べれば、登記は簡単。 ●有限会社にはない役員の任期が最大でも10年。そのたびに役員変更登記が必要。
●会社の役員として会計参与を置くことが出来る ●名刺等の名称変更コストが発生
●バラエティに富んだ会社の機関が選べる ●新法の影響が予測不能

                                             参考:週刊ダイヤモンド2005.7.23号
●「節税カンパニー」は特例有限会社、それ以外は株式会社移行がベター

一応ある程度の数のメリット・デメリットを掲げてみましたが、ポイントは、「対外的なイメージと管理コスト」が最大の判断要因になると私は思います。

「別に対外的なイメージなど気にしないので、管理コストの上がる株式会社移行は避けて、特例有限会社という道を選択する。」

ちょっと待って下さい。確かに今は株式会社と有限会社が混在しているためあまり実感はないでしょうが、いずれは大多数が株式会社に収れんされる中で有限会社として存続し続けるというのは、本人が気にしなくても周りが違和感を感じる可能性も否定出来ません。人材募集上も明らかに不利になるでしょう。

つまり特例有限会社として存続するということは、ちょうど今の合名・合資会社形態で事業をおこなうのと同じようなものと考えて良いのではないでしょうか。

要するに、節税対策のために設立したような会社であれば、特例有限会社として存続、多少なりとも今後の売上増加を希望するような通常の会社は管理コストを掛けた上でも、株式会社への移行を選択することを私はオススメ致します。

●繰越欠損金を含み益で相殺したければ、今のうちに

ちょっと、複雑な話ですが、新会社法における有限会社から株式会社への移行は単なる「商号変更」です。それに対して現行法で、有限会社から株式会社への移行は「組織変更」となります。

同じようなものに思われそうですが、税務上は組織変更では時価の範囲内で土地や有価証券換えをして含み益を計上することが出来るのです。つまり、期限切れ間近の繰越欠損金を抱えている法人では、現行法に従い含み益を計上することによって、繰越欠損金の期限切れを防ぐことが可能になる場合があるのです。

かなり特殊な例かも知れませんが、中にはあえて今のうちに有限会社から株式会社へ移行した方がよい場合があると言うことですね。

「含み益どころか、含み損ばっかりだ!」ってそういう方には言われそうですが(^^)・・・




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