| ●休眠会社って何? |
休眠会社とは、設立はされたものの現在営業活動が全く行われておらず休止状態になっている会社のことです。一説には100万社以上あるとも言われています。そしてその多くは、事業に行き詰まったものの、法的整理をせず放置(いわゆる夜逃げです)された会社といえるでしょう。
「そんなペーパーカンパニーに何の価値があるのか?」とお思いの方も多いでしょう。しかし、現実には、この休眠会社を新規開業者が購入する場合があるのです。
今回は、そのような休眠会社の売買についてお話ししてみます。
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| ●新会社法施行で大幅にメリット縮減 |
まず、なぜこの休眠会社が売買されているのでしょう。それは、従来の商法には「最低資本金制度」があったからです。
従来の商法では、設立時に有限会社でも300万円、株式会社なら1,000万円の資本金が必要でした。設立当初にそのような資金を用意出来ない方の中には、この休眠会社を購入し、事業を開始していた方もいたようです。(中小企業挑戦支援法の適用対象者は、旧商法でも資本金1円からの会社設立は可能でした。)
しかし、この5月から新会社法によって、誰であっても「資本金にかかわらず」法人設立が可能となったのです。このため、この点に関しては、わざわざ休眠会社を購入するメリットはなくなったのです。
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| ●欠損法人を活用した租税回避行為に規制が |
休眠会社を購入するメリット(現実には休眠直前の会社も多く含まれます)にもう一つ、その「会社の繰越欠損金を活用し税負担の軽減が可能」というものがありました。
赤字まみれの休眠会社を購入しその役員構成や事業目的もすべて変更した上で、利益の上がる事業を行っても繰越欠損金と相殺することで税負担の圧縮が可能というものです。
しかし、この租税回避行為も今年度の税制改正で封じ込められることになりました。
具体的には、特定の株主によって発行済総数の50%を超える株式を保有された会社については、上記のような方策を講じた場合には、繰越欠損金の控除を認めないと言うことです。
この点でも休眠会社及びこれから事業を休眠しようという会社を購入しようと言うメリットはなくなったと言えるでしょう。
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| ●簿外債務に注意せよ! |
上記以外にも、休眠会社を購入するメリットはあります。
それは、開業当初から「あたかも長い営業年数がある会社のように振る舞える」ということや「取得の難しい小切手や手形」の利用が出来ると言うことです。
でも、ちょっと待って下さい。これって、全部詐欺師がやることですよ。(^^)
ですから、新規取引予定先が、一見きれいな謄本となっていても、本店移転前の閉鎖謄本を見てみたら休眠会社だった場合には、「取り込み詐欺の可能性があるから、取引はやめろ!」と私はアドバイスするようにしています。
ですから、まともに事業をおこないたいのであれば、休眠会社など買わない方がよいと言うことです。
しかし、中には、新規取得に手間のかかる運送業や建設業許可を営業開始から取得する必要があるため、休眠会社を取得したいと言う方もいるかも知れません。
休眠会社を購入してみたら、連帯保証を含めた簿外債務があり、あとでそれらを負担しなくてはならなくなったと言う場合があります。そうなったら、目も当てられませんね。
特に、法人税や源泉所得税等はかなり高い比率で未払となっていると思って良いでしょう。ですから、どうしても休眠会社を購入する必要があるにしても、相当信頼の置ける方から購入することをお勧め致します。
多分、売り先もその許認可権に価値があることは知っているでしょうから、結構高い値段になっちゃうでしょうけどね(^^)
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