TOP | 事務所案内 | 業務案内 | ワンポイントアドバイス | 報酬額の目安 | リンク | 更新履歴 | 


2007.3
税金対策 は本当に効果があるのか?【集中連載】その4

−「永久型節税」の具体的な事例−

●最適な役員報酬で合法的な内部留保を


中小企業オーナーは良くおわかりのことと思いますが、役員報酬をもらったなどと言っても現実には、ほんの少し会社の資金が足りないと言うだけで、泣く泣く一旦もらった役員報酬もすぐに会社に貸し付けることで資金ショートを乗り切っています。

要するに、感覚的には、役員報酬なんて「仮払金」としてもらったようなものですよね。


別の言い方をすれば、いくら法律上あるいは会計学上「法人と個人は別」などと言っても実態は完全に「法人と個人は一体なのです。

融資についても、無担保無保証人と言いながら、現実的にはほとんどの場合オーナーについては連帯保証を要求されることからも、法人と個人が別などとは誰も思っていないですよね。


●課税方法は法人と個人では大きく違う


一方、法人の利益に対する課税と個人の所得税に対する課税方式には大きな違いがあります。

役員報酬として支給した方が、そこから給与所得控除を利用できる上に、所得税と法人税の税率構造の違いがあるため、法人に利益を残して課税されるよりトータルの税負担が小さい場合があるのです。


その役員報酬額が「適正な委任業務の対価」として妥当であれば、役員報酬額として一旦支出された金額の一部が、「良い意味での裏ガネ」として個人口座にプールされ、法人で必要なときに資金を還流させたとしても問題は全くないでしょう。

では、「法人・個人を合計して税額が最小となる役員報酬額はいくらなのでしょうか。」

詳しくは下記のコラムをご覧下さい。ただ、役員報酬は期中に増額するとその増額分を役員賞与と見なされ損金不算入とされる可能性があります。つまりあくまでも左記の利益は事前に予想しておかなくてはならないということだけはご注意下さい。



最適役員報酬額の算定方法

最適報酬額はこう変わる

*1 平成18年4月以降開始の事業年度から、一定の同族会社の主宰者の役員報酬については、その給与所得控除相当額の損金算入が認められなくなりました。

そのため、この本に記載されているメリットを享受出来るのは

(1)同族関係者以外の第三者が10%超の株式を有している場合

(2)常勤役員のうち50%以上が同族関係者以外の第三者である場合

(3)主宰者の報酬と法人利益の合計額の過去3年間の平均値が年800万円以下の場合などに限定されるのでご注意ください。

*H19.4月以降開始の事業年度からは上記の800万円が1,600万円に変更されることになりました。


また、この規制をクリアするよう株主構成や役員構成を変更することは可能でしょうが、その場合にはそのような方策をするメリット・デメリットを慎重にご判断下さい。




●役員退職金は一発勝負の大節税!


会社が役員退職金を支給した場合、当然法人では支給した役員退職金が損金に算入されます。

つまり当然その金額だけ利益が圧縮されるため、その支給額の約40%(中小企業で課税所得800万円以下の部分は約30%)もの法人税負担が圧縮されることになるわけです。

もちろん、退職金を受け取った役員には、所得税の課税がされます。それでは何の節税にもならないような気がしますが、ここに「税率構造の違い」があるのです。


つまり、この退職金は、他の給与と異なり

(1)勤続年数に応じた控除が受けられた上に、

(2)課税標準が1/2にされ、

(3)他の所得と分離して税金が計算される

という
とんでもなく有利な計算方法で税額が計算されるのです。

だから、法人に利益があってそのまま法人税が課税されるよりも、きちんと認められた役員退職金を支払うことで
個人所得税は課税されるもののその負担はきわめて小さく、全体の税負担を小さくした上で、合法的に内部留保を作り出すことも出来ることになるのです。

なお、これは、「税率構造の違い」と言うことで紹介しましたが、その違いを認めているのは「政策的な配慮」ということもできるでしょうね。

特に手許資金もないのに、1期だけ予想外の利益が計上されてしまった企業では、高齢の創業者やその夫人が役員に就任している場合、これを機に役員を退職してもらうことによって一気に納税問題が解決し内部留保を確保できるというきわめて有利な方法といえるでしょう。



●節税なんてこんなもの、誰も知らないウルトラCはない!


「なんだ、こんな方法はみんな知っているよ。!」


そうでしょう、それが正解なのです。節税なんてこんなものです。誰も知らないウルトラCはないなんてないんですよ。

と言うのは、一見高度に見える節税策も、もともと会計上の複式簿記と言うルール上で右側と左側が必ず一致すると言う前提の中で行われているものです。

だから
まずは繰延型節税については一度歪めた損益計算は必ずどこかで揺り戻しが来ることになります。つまり、単に「税金の支払期限を遅らせている」だけのことであり、そのために多額のコストを掛けたのであれば全く意味がないと言うことです。

また、それらがほんとうに誰も知らないようなウルトラCだと言うことになるとそれは、まず法律がその効果を予定していないものと言うことになるでしょう。

そういういわゆる法の盲点を突いたようのものは、必ずと言ってよいほど、どこかで法律が改正がなされるのです。

そうなると、一生懸命内部留保を作ろうと思って行った行為が、単に資金繰りを傷めただけだったと言うことにもなりかねないのです。

最後に4回にわたり私が申し上げたかったことを。

確かに今年いくら儲かっても来年儲かる保証はないので節税は必要なことです。

ただし節税は企業経営の「目的」ではなく、経営を円滑に行うための手ガネを増やす「手段」だということです。

つまりやみくもに節税に取り組むのではなく、このような節税の本質をきちんと理解した上で、
税金対策、節税に取り組むことが必要
と言うことですね。

やみくもに節税に取り組むのではなく、このような節税の本質をきちんと理解した上で、税金対策・節税に取り組むことが必要と言うことですね。

そうしないと、自由に利用できる資金である「手ガネ」がかえって少なくなり、企業経営そのものを脆弱化させることにもなりかねませんよ。




もっと「手ガネ経営」について知りたくなった方は、起業家のための「手ガネ経営」で勝ち残る法をご覧下さい。








since April.16.2000
Copyright(C)2000 Total Management Consulting Corporation. All Right Reserved