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2007.8
取扱注意!相続時精算課税−その2

−財産はいつ移転するのがコストは安いのか−

●いつ移転するとコストが小さくて済むのか

前回「相続時精算課税制度は、ニーズに合う人は 非常に有用だが、多額の相続税負担が予想される 人は相当慎重に適用を」という話を致しました。

今回はいつ財産を移転するのがコストが最も安いのか という視点でこの制度を見てみます。

まず、多額の相続税負担が予想される人は この制度が利用しづらいので、 今回は相続税負担がないか
僅少な人
を想定します。

●生前に贈与することが、相続問題回避に役立つこと

その人達の相続財産は、大きく分けると

1,不動産
2,現預金
3,自社株
4,その他

に分けられます。

そのうち、金額的にも割合も最も大きいのはだいたい不動産でしょう。

「財産と言えば自宅と多少の 現預金」という場合も多いかも知れません。


では、仮に相続時に合算されても相続税の基礎控除以下。

それだったら「自分の目の黒いうちに 贈与をしちゃって、もめ事を減らした方がよい」と言う発想にもなるでしょう。 これは、大変良いことです。

相続税の納税者は全体の5%のみ。でも遺産分割で もめるリスクは、全員にあるのですから。

●移転コストは相続税・贈与税だけではない!

ただ、一つだけ注意しなくてはいけないことがあります。

それは、 移転のためのコストです。

結論から言うと実は

相続の時に財産を移転するのが移転コストは最も小さくてすむ のです。

例えば不動産を贈与した場合、不動産取得税という 税金が課税されます。 一方、相続で不動産を取得しても 不動産取得税は非課税です。

また、所有権移転の登録免許税も 贈与の場合は、2.0%なのに相続の場合は、0.4%ですむのです。

さらに、財産が相続税の非課税枠以下であれば 不要であった申告が、この制度を利用すれば贈与時と相続時の 2度にわたって必要なため、その分税理士の申告報酬が必要となってしまいます。(うちらはありがたいですけど

●生前贈与が相続税上メリットを及ぼす場合

一方、生前に贈与するメリットが税金上 発生する場合があります。

それは、賃貸用不動産を生前贈与することでそれ以後発生する収益そのものも移転できてしまう ということです。 (預り敷金がある場合、負担付贈与となるので注意)

これにより所得分散が行われ家族全体の 所得税が軽減される場合もあります。
もし、生前にどの財産を誰に相続させたいかを明示したいのであれば遺言を書くという選択肢もあるでしょう。
ニーズを細かく分析して、コストを比較しながら遺言と選択、あるいは組み合わせていくことが 必要と言うことです。

★ポイント 不動産の移転コストは相続時が最も安い!

次回は、「本当に生前に 贈与しちゃって良いのか?」という 視点からこの制度を見てみることにします。



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