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2007.9
取扱注意!相続時精算課税−その3

−本当にそんなに上げちゃって大丈夫?−

●最も移転コストは安いのはいつ?

さて、実は相続時に財産を移転するのが最もコストが安いという視点から相続時精算課税制度の話をしました。

今回は、「制度があるからって本当にそんなに贈与しちゃって良いのか」というおはなしです。

前回までに

1,多額の相続税負担がある人は不向き
2,不動産を贈与するのはコストがかかる


と言う話をしました。

ですから、今回は財産の大半が現預金で、相続税が課税されない人を想定します。

●お金の使い道がないはずなのに、現実は・・・

私は、「上げる側」の人と話す機会が多いのですが、 そこで感じることがあります。

年齢が上がればお金の使い道は少なくなるはず。

ところが、むしろ年齢が高くなるに連れてお金に対する気持ちは強くなっていくような気もするのです。

これは、「お金が自分を守ってくれる命綱」という思いが強くなるからかもしれません。

ですから、この制度の基本が、 そもそももらう側の理論が強すぎて上げる側の思いとは微妙に合わない気もするのです。



●上げた方は、いつまでも覚えている。でももらった方は・・・

それと、私を含めてですが、上げた方はいつまでも覚えているのですが、もらった方は意外に早くありがたみを忘れてしまいます。

そのため、「長男に家を建てて上げたらそれ以後あまり実家に長男夫婦が寄りつかなくなった」 なんてこともまわりでは良く聞く話です。

嫌な言い方ですけど、お金そのものが介護や扶養のインセンティブとなっている部分も否定できないでしょう。
特に自分の親であるならいざ知らず、配偶者となると。

「前払と後払いではどちらがモチベーションが働く」かというはなしかもしれません。

●本当にそんなに上げちゃって大丈夫?

有り余る預金があるのなら別ですが、

生前に限りある預金を贈与するのが果たして幸せにつながるのかを考える必要がある

でしょう。

私みたいな親不孝者も多いですから。
実際にこの相続時精算課税制度が最も利用されているのは、住宅取得資金の贈与のようです。

まあ、なんだかんだ言って子供が困っていると援助してあげたいのが親なんでしょうね。

次回は、私ならこう使う! という話を致します。




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